インベンション・サイクルで革新せよ!
スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義を読み終えた。
この本を読んだことによって、学ぶことの大切さを再認識させられた。
みんな生まれたら最初のスタートラインは同じで、小学校、中学校、高校と勉強をし、就職する者もいれば進学する者もいる。誰しもが勉強はしてきてるが、大人になってからの勉強力で圧倒的な差が開く。歳を増すごとによって、これは本当に痛感している。
インベンション・サイクル。この言葉が本書では一番のキーワードといっていい。
インベンション・サイクルとは何か?
インベンション・サイクルとは想像力・クリエイティビティ・イノベーション・起業家精神の四要素から成り立つ思考法だ。
・想像力:存在していないものをイメージする力。
・クリエイティビティ:想像力を駆使して課題を解決する力。
・イノベーション:クリエイティビティを発揮して独創的な解決策を編み出すこと。
・起業家精神:イノベーションを活用してユニークなアイデアを形にし、ほかの人たちの想像力をかきたてること。
このインベンション・サイクルを活用することによって、革新的なアイデアが生まれる。
革新的なアイデアは、クリエイティブなアイデアと違って、それを生み出した本人だけではなく、世界全体にとっても斬新でなければならない。そのために必要なのは、世の中を新鮮な目で見つめること、思い込みを疑うこと、状況を捉えなおすこと、そして、バラバラなアイデアを結びつけること。
公教育の問題と子供の柔軟な発想
現在の公教育では、イノベーションではなく暗記に重きが置かれている。
生徒自身をヒーローに育てるのではなく、ヒーローについて学ばせることを重視している。実社会でぶつかる問題には何通りもの解決策があるのに、学校ではたったひとつの正解しかない問題を解かせる。
子供は自然に実験を繰り返して世の中の仕組みを発見している。
頭が柔らかく、柔軟な発想ができる。子供はありえない仮説を試す。
幼い子供は、実験して学ぶということが自然にできる。一方、大人は最初から一番ありえそうな答えに飛びつき、それがうまくいかなくても、こだわり続ける。頭が固く、小さな枠の中でしか考えられない。
では、柔らかい頭を大人になっても保ち続けるにはどうすればいいか?
プレトタイピングのスキルを磨く!
プロトタイピングの価値は広く認められている。自分たちが目指すもののサンプルをつくることで、それによってサイズや重さを変えたり、ユーザー体験を検証したり、ウェブサイトやサービスを見直すことができる。これらは全て『つくれるかどうか』という視点に立っているのが特徴。
プレトタイプはプロトタイプをつくる前の段階で、正しい方向に進んでいるかを確認するための実験。プレトタイプはプロトタイプにかかる何十分の一かのコスト、つまり数週間前から数ヶ月ではなく、数時間から数日の期間と、ドルではなくペニー単位の費用で、新しいアイデアを実行すべきかどうか、貴重な使い方やデータを集めることができる。
プレトタイピングを使えば、早く失敗して、早く立ち直ることができるので、時間とカネとエネルギーと情熱が尽きることがなく、次々に新しいアイデアを試して、ほんとうに求められる製品やサービスを見つけることができる。
自分のアイデアが叩かれてもすぐには諦めない!
どんなに素晴らしいアイデアでも、初めて耳にする人にとっては突拍子もなく、それはいいとも褒めてもらえないもの。テラスモーターズは『新しい自動車メーカーを興すなんて本気か?』と疑われ、ツイッターは『140文字のメッセージなんて、冗談でしょう』と笑われ、スペースXは『そんなの実現するわけがない!』と切り捨てられた。
偉業を成し遂げた人たちは、例外なく否定された経験があるが、そこで諦めずに目標に向かって走り続けることができた人たち。
アイデアが出たら自分がリーダーとなって周囲を巻き込む!
何を目指すにせよ、協力者や顧客、投資家、家族、そして友人など、周りの人を巻き込んで応援してもらうことが、起業家の重要な役割。画家であれ宇宙飛行士であれ、自分の夢を応援し、努力を支えてくれる人が周りにいなければ、アイデアを形にすることはほぼ不可能。
リーダーには増幅型リーダーと消耗型リーダーがいる!
・増幅型リーダーとは、周りのやる気を高め最高の仕事をさせる環境を整え、有能な人材を惹きつける人たち。最高の頭脳を集め、増幅型リーダーとして指揮すれば、メンバーは自発的に動き、精神的にも肉体的にもタフさを発揮し、長期的な成功に不可欠な斬新なアイデアを思いつく。
・消耗型リーダーとは、自分自身の帝国を築いて資源を使い、部下には指示だけ与えて活躍する余地を奪い、細かい点まで厳格に管理し、あらゆる決定を自分で行うことで創造力を封じ込め、生産性を抑える人たち。表現の自由を奪われた人たちは、やっていることに身が入らず、生産性も上がらない。
最後に、物語の書き方について印象に残った文節を紹介しようと思う。
物語は理解しやすく、意外性がなければならず、信じられると同時に心が揺さぶられるものでなくてはならない。
効果的な物語は、受け取る側に想像する余地を残す。素晴らしい小説や音楽、絵画には余白があり、読者や聴衆や鑑賞者は想像力をはたらかせてその余白を埋めている。
想像をすることで、創造され、そして革新へと変化する。
とても学びが深い本でしたねー本当に。
また次回!!
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