【傾聴】とは
【傾聴】
これを意識的に出来ている人間は、果たしてどれぐらいいるだろうか。
そもそも傾聴とは? コトバンクにはこう書かれている。
「もともとカウンセリングにおけるコミュニケーションの1つ。
傾聴の目的は、相手を理解することにある。
それにより、話し手が自分自身に対する理解を深め、建設的な行動がとれるようになる。
コミュニケーションは不思議だ。
自然と話し手と聴き手に分かれる。でなければ、当たり前だが会話や対話が成立しない。
では、話し手と聴き手。コミュニケーションの主導権を握っているのはどちらだろうか。議論などの場でも、傍から観ると話し手が中心となって話が進んでいるように観えることが多い。
しかし、【人の話を「聴く」技術】を読んで、新たな見解を得た。
精神対話士の話が中心となった本なのだが、精神対話士は【傾聴】のスペシャリストだ。【傾聴】と【質問力】で人の心を動かす。
話し上手は聴き上手という言葉があるぐらいだ。
聴き上手は3割しか話さないという。
そんな聴き上手の精神対話士は、対話の中で何を重要視しているのか。印象に残った部分を抜粋して書き記したいと思う。
・相槌1つで対話の流れを変える
話し手の話を聴いている時、聴き手は必ず相槌を打っている。
「うん」、「そうなんだ」、「へー」、「なるほど」など。
この一言の相槌だけだと、対話はスローダウンするか止まってしまう。
精神対話士の相槌は、この一言だけでは終わらない。
相手との喜怒哀楽を共感するために、【オウム返しの相槌】で話題の核心に迫る。
【オウム返しの相槌】とは、相手が言った言葉を復唱することだ。
例えば、話し手が「~で大変だった」と行った場合、「そうなんだ、~で大変だったんだね」と相槌を打つことで、より一層対話が深くなる。
・人は誰しも、言葉だけでは伝えきれない。
言葉の裏に隠された心理。これを読み取る必要がある。相手の心の声に耳を傾けるのだ。
・同じ話を繰り返す相手から、新しい感情を引き出す傾聴術。
体験談というのは、特別な感情を伴いやすく、何度語っても話し手は感情が伝えきれなくて欲求不満が残っていることが多い。
どんな伝え残したことがあるか?
これにフォーカスして傾聴してみる。すると、共感する気持ちが強くなり相手の人格や大切にしている気持ちなどについて新しい発見ができる。
【総論】
読み終えて、真っ先に思い浮かんだ言葉が【真心】だった。
真心を持って目の前の人に注力し、価値観を許し認め合い、全てを受け容れる。
肝なのは、【相手の本心に耳を傾ける】ことだ。
その際に、批判・否定・断定的な言葉は要らない。
時間は命だ。対話中、目の前の人が命である時間を自分に割いてくれていると念頭に置いて
感謝して接する。家族、友人、恋人、仕事仲間。
また視野が広がった。もともと人と深い話をするのは好きだけど、対話の奥深さをこの本を通じて思い知った。
図書館で借りた本なんだけど、感銘を受け過ぎて返却したくない心情だ。また読みます。
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